腰の痛みと姿勢の悪さは関係無し 腰の痛み改善に大事な考え方

腰の痛みは姿勢の悪さにあります。
姿勢矯正をして腰の痛みを改善しましょう。

みたいに
腰の痛み=姿勢の悪さ
と結びつけて説明されることが多いです。

しかし、姿勢が悪くても腰の痛みが無い人もいます。
また、姿勢が良くても腰に痛みが有る人もいます。

この様に、腰の痛みと悪い姿勢はイコールの関係ではありません。
改善のために知っておくべき事も書いてあります。
腰痛改善に、姿勢矯正を受けようと思っている方はまずは最後まで読んでみて下さい。

腰が曲がっても腰の痛みが無い方も多い

老人 腰が曲がる

姿勢が悪いと言っても、猫背・反り腰等の色々な種類があります。

わかりやすいのが、図の様に腰が曲がった年配の方。
もっと曲がっている方もおられますよね。
その様な腰の曲がった方でも腰の痛みが無い場合もあるんです。

腰が曲がった原因は様々です。
ただし、その理由はハッキリしています。

腰が曲がった方がバランスを取りやすいからです。

骨盤のゆがみ≠腰の痛み

骨盤のゆがみ

腰の痛みから整体院に行くと骨盤や背骨のゆがみを検査するところも多いです。

検査をすると左右の骨盤の高さ、足の長さ等の違いが見つかります。
そこで、
「この骨盤のゆがみが腰の痛みの原因です!」
と言われると信じてしまいますよね。

ただし、知って欲しいのは身体は左右対称ではありません
利き手がありますよね。
利き手はよく使うので筋肉量も多いです。
筋肉量が多ければ、その分重くなります。
これだけでも左右非対称なのがわかります。
他にも様々な要因で身体はゆがみが生じます。

ゆがんでいる理由は腰が曲がっているのと同じです。
骨盤等をゆがめてバランスを取っているのです。

つまり、身体はゆがんでいて正常です。

腰の痛みがある時は過度にゆがんでいる

身体は左右非対称なので、身体をゆがめる事でバランスを取っています。
ゆがみは、筋肉が硬く短くなり骨を引っ張る事で起こります。
この適度にゆがんだ身体が正常です。

腰の痛みがある時は、
適度なゆがみ→過度なゆがみ
となります。

腰に痛みがあるとき、腰の筋肉はさらに硬くなります。
つまり、適度にゆがんでいる身体をさらに引っ張ります。
これにより、過度なゆがみになります。

骨盤矯正で腰の痛みが改善するのは、
過度なゆがみ→適度なゆがみ
に戻るからです。
だから、ゆがみは残っています。

なぜなら、筋肉量までは骨盤矯正では変えられませんよね。

一般的に言われる良い姿勢

姿勢 正常 猫背 反り腰 スウェイバック

一般的に良い姿勢とは上図の点が一直線の事を言います。
点は上から順に
・乳様突起(耳の後ろ)
・肩峰(肩の上の出っ張り)
・大転子(骨盤の横の出っ張り)
・膝関節の前方
(膝のお皿の後面)

・外果の前方(くるぶしの前
です。

そう言われても1人では確認するのは難しい。
そこで簡単なチェック方法は

壁に背中を付けて顎を引いて立ってみましょう。
・頭
・肩甲骨
・お尻
・ふくらはぎ
・かかと
壁につけば良い姿勢と言われます。

やってみてどうですか?
この姿勢をキープするのはしんどくないですか?

良い姿勢に変えて腰の痛みが出ることもある

以前に当院に来られた方の話です。

腰痛が少しずつ強くなってきたので整体院へ。
そこでは、猫背が腰の痛みの原因なので姿勢矯正が必要と言われて開始。
整体院では整体を受け、自宅では腹筋背筋等の課題メニューをこなす。
そして、常に姿勢を気をつけていた結果、姿勢は改善
目的の腰の痛みは悪化!
それで当院に来院されました。

この様に強引に姿勢を変える事で腰の痛みが出たり悪化する事もあります。
もちろん、僕の施術を受けられて腰の痛みは改善しました。

ついでに猫背もマシにはなられた喜んでもらえました。
この猫背改善は僕ではなく、姿勢矯正の効果が高いのかな?

良い姿勢は目的により変わる

良い姿勢は目的により変わります。

良い姿勢を大きく2つに分けると
①見た目がキレイな姿勢
②動きやすく疲れない姿勢

残念ながら①と②は少し違うのです。

①とは先の図に上げた点が一直線の姿勢です。
一般的な姿勢矯正では①を指導されます。
①の姿勢になる身体の条件が揃う前に、強引に①にすることで腰の痛みが出たりします。

姿勢矯正を批判しているわけでは無い

この様に書くと姿勢矯正の批判と思われるかもしれませんが違いますよ。
姿勢の悩みがある人には、姿勢矯正は価値のあるものです。

問題なのは
腰の痛み=姿勢の悪さ
と強引に結びつけて姿勢矯正をすることです。

腰の痛みは様々な要因の積み重ねです。
決して一つの原因ではありません。
姿勢の悪さも多数ある要因の一つです。

一要因に過ぎない姿勢にこだわり過ぎるのがダメなのです。
腰の痛み改善のために姿勢を良くしても悪化したら本末転倒ですよね。

当院で行う脳から変える姿勢矯正

姿勢は今の身体にとって、バランスが取りやすいと脳が判断した姿勢になっています。
脳の判断は身体の各部からの情報を集めてされます。

身体からの情報とは
①三半規管等のバランス情報
②視覚情報
③筋肉等の各部の位置情報等

この3つの情報を脳は受け取り最適な姿勢を判断して各部に指令を出します。
1つでも不正確な情報があれば、脳は正確な判断が出来ません。
その結果、悪い姿勢となってしまいます。

当院では、この様にバランス感覚や視覚情報もトレーニングしていきます。
その結果、腰の痛みが無く良い姿勢が自然と取れる様になります。

ただし、点が一直線の様な姿勢ではありませんけどね。
三半規管トレーニングの一つが下記になります。

腰の痛み改善のために知って欲しい知識

ここからは、腰の痛み改善に知って欲しい知識を書いていきます。
難しいことは書いてません。
簡単なことですが、誤解が多い内容です。

色々な情報に惑わされない様に知って欲しい内容です。
ぜひ、最後まで読んでから他の情報を調べて下さい。

全員に効くセルフケアは無い

腰の痛みの要因は複数の積み重ねであり、各要因の大小は人それぞれです。
各要因によりアプローチする方法は違ってきます。
つまり、全員に当てはるセルフケアは残念ながらありません。

YouTubeやHPで色々なセルフケア方法が紹介されています。
その方法で腰の痛みが改善しなくても落ち込まないで下さい。
あなたの要因には当てはまらなかっただけです。

あなたの腰の痛みに合うセルフケアは必ずあります。
効果が出なければ、見切りをつけて他を探しましょう。

過度な安静は止めて適度に動く

腰の痛みは疲れているから安静にしておこう。
この様な考えになってしまいます。
しかし、過度な安静は腰の痛みを長引かせる要因の一つです。

腰の痛み改善には、痛みの無い範囲で動かしましょう。
動くことで、筋肉が伸び縮みします。
これが適度なストレッチ効果となります。
動くことで血流も良くなり栄養素が腰に届き、老廃物も除去されます。
過度な安静はこの効果が得られません。

注意点は、動き過ぎて痛みが出てしまう事です。
動かしている時も、動き終わった後も腰の痛みが悪化しない範囲で行いましょう。

病院での画像診断を信じ過ぎない

腰の痛みが強いと、整形外科で検査を受けれらる方も多いです。
レントゲンやMRI検査等を受けると、検査結果を画像で見せてくれます。

そこで、
・背骨と背骨の間が狭い
・椎間板ヘルニアがある
・分離症・すべり症になっている
等の正常な身体との違いを言われますが信じ過ぎず参考程度にして下さい。

骨盤のゆがみ等と同じ一つの要因にしか過ぎません。
腰の痛みが無い人でも76%椎間板ヘルニアが見つかったりしています。
詳しく知りたい方は下ボタンをクリックして読んでみて下さい。

病院の検査身体の状態を知ることは大事です。
しかし、信じ過ぎては腰の痛みを悪化させてしまいます。

心理的ストレスも腰の痛みの一要因

画像診断を信じ過ぎてはダメな理由でもあります。

腰の痛みは椎間板ヘルニアにあると先生に言われた。
MRI画像でも確かに椎間板ヘルニアがあった。
これがあるから、腰の痛みが改善しない。
強く信じる心理的ストレスが腰痛を作り出すことになります。

心理的ストレスと痛みは関係しないと考える人もいると思います。
でも、楽しい時は腰の痛みを忘れてたり軽減されてたりしませんか?
この様に心理面も一要因となります。
落ち込んでいる時は痛みが強く感じたりもします。

心理的ストレスを溜め過ぎないためにも画像診断を信じ過ぎない様にしましょう。

腰の痛みと姿勢の関係のまとめ

今回は腰の痛みと姿勢について説明しました。
「腰痛の原因は姿勢の悪さ」
はわかりやすいため納得してもらいやすいです。

そのため、少しだけ勉強した整体師は姿勢の悪さや、骨盤の歪みが原因と考えがちです。
何を隠そう僕も最初はそうでした。
色々と勉強すると違うのでは?と疑問が出てきました。
何でも一方向だけの学びではダメですね。

姿勢と痛みが一致する時もあるし、関係無い時もあります。
身体は複雑で単純な話ではありません。

色々な考えを知って、あなたなりの解釈を作っていって下さい。
今回の内容が、その一つになれば嬉しいです。

腰痛について詳しくはこちら

この記事に関する関連記事

大阪・高槻スポーツ整体 ぎの整体院