うつ病で身体の痛みが起こる理由をわかりやすく解説

うつ病 痛み

うつ病は気分が落ち込む心の病気ですが、身体にも様々な症状が現れます。
心と身体は独立しているのではありません。
「心身相関」という様に心と身体は相互に影響を及ぼす関係です。

うつ病による身体の不調は不眠症や、食欲低下、めまい、身体の痛み等があります。
うつ病で心が病気になれば、このように身体にも様々な症状が現れます。

今回は、うつ病で起こる身体の痛みが現れる理由を解説していきます。

うつ病で痛い身体の場所

身体の痛み

うつ病では身体の様々な場所に痛みが現れます。

特に、頭、首、背中、腰が多い傾向にあります。
他にも、顔、顎、手足など、言ってしまえば全身に起こります。

身体の痛み等で病院に行き、精神科を紹介されてうつ病とわかったというも事例も多いです。
最初に心よりも身体の痛みを苦に感じる方が多いです。
そのため、最初に精神科に行く人は少ない傾向にあります

うつ病による身体の痛みは、整形外科等でレントゲンやMRI検査等では異常が見つからない事が多いです。
骨や神経に変性があっても、自覚症状の大きな痛みとは程遠い小さいものだったりです。

そのため、気のせいや心因性の痛みと言われる事も多いです。
その結果、痛みを理解してもらえないうつ病が悪化する場合もあります。

うつ病で身体の痛みが出る理由

うつ病で起こる身体の痛みは心因性と言われたりしますが決して気のせいではありません

うつ病では、痛みを感じる脳の扁桃体活発になり普段の何倍も強く痛みを感じやすくなります。
また、セロトニン・ノルアドレナリン等の元気の素である脳内の神経伝達物質の分泌も低下します。
この元気の素の分泌低下により、扁桃体が異常に反応するとも言われています。

うつ病の痛みに関わる扁桃体やセロトニン等についてわかりやすく説明していきます。

痛みを感じる脳の扁桃体

脳 扁桃体

うつ病では、脳の扁桃体活動が過剰になっていると言われています。

ストレス・不安・恐怖等の感情を感じたときに活動する脳の部位が扁桃体です。
扁桃体の過剰に活動時は、少しのストレスでも過剰に反応してしまいます。
その結果、慢性ストレスとなり、うつ病、不安障害、パニック障害等になる可能性があります。

うつ病が先か扁桃体の過活動が先かは鶏と卵と同じですね。

扁桃体はストレス・不安・恐怖等の感情だけでなく、痛み・慢性痛とも関連があると考えられれています。
扁桃体には、痛み・ストレス等の情報を受け取る受容体が多く存在します。
この扁桃体の役割から、うつ病で活動が過剰になると通常よりも強く痛みを感じやすくなると考えられます。

うつ病では幸せホルモン減少

セロトニン 幸せホルモン

うつ病は、元気の素であるセロトニン等の脳内の神経伝達物質の分泌が低下すると言われています。
セロトニン等の分泌低下により、痛み・ストレスを感じやすくなると言われています。

脳内の神経伝達物質とは脳内で情報を伝え、気分・感情・行動をコントロールする役割があります。
分泌低下により、扁桃体過剰に活動して痛みが強くなると考えられています。

うつ病で減少して痛みに関係する主なものは下記です。

セロトニン
「幸せホルモン」とも言われ精神の安定や睡眠の改善、心身リラックスの効果があります。
セロトニンが減少するとイライラ・不安・意欲低下を引き起こすと考えられています。
ノルアドレナリン
覚醒・集中・意欲・記憶等を担っており、ストレスを受けた時にも出されます。
ノルアドレナリンが減少すると、意欲・気力低下を引き起こすと考えられています。

β-エンドルフィン
ストレス軽減のために分泌され、幸福感・気分の高揚・鎮痛効果などがあります。
β-エンドルフィンが減少すると、鎮痛効果も弱くなります。

セロトニン・ノルアドレナリンの痛みを抑える効果である下行性疼痛抑制系は次で説明します。

痛みを抑える下行性疼痛抑制系

下行性疼痛抑制系

脳には痛みを抑えるシステムがあり、それを下行性疼痛抑制系と言います。
この痛みを抑えるシステムの働きにはセロトニンノルアドレナリン必要な事がわかってきました。

下行性疼痛抑制系と言葉が難しいですが分解してみると簡単です。
下行性…脳からの指令が下の脊髄に降る
※痛み刺激は脳に上るので上行性
疼痛…痛みを難しく言っただけ
抑制系…抑えて(制御)コントロールするシステム

まとめると
脳から脊髄を下り、過剰な痛みの伝達を抑えるシステム

脳にはセロトニン神経とノルアドレナリン神経があり、セロトニンとノルアドレナリンを分泌します。
痛みで興奮している神経セロトニン・ノルアドレナリン届き痛みに抑制をかけます。

正常時は、下行性疼痛抑制系の痛みを和らげるシステムが働いています。
うつ病になり、セロトニン・ノルアドレナリンの分泌が減少すると下行性疼痛抑制系のシステムが上手く働きません。
痛みを抑えるシステムが上手く働かないため、うつ病では痛みを強く感じやすくなります。

うつ病でなくても、慢性痛・痛がりの人の中にはこのシステムがうまく働いていない可能性があります。
うつ病の薬の中にはセロトニン・ノルアドレナリンを分泌量を増やし、痛みを抑えるものもあります。

うつ病改善に整体も効果的な理由

うつ病では心のダメージが身体にも現れると説明してきました。
痛みがあるから、さらに気持ちが落ち込むという悪循環に陥ってしまいます。

この悪循環をどこかで改善しなければいけません。
その一つが身体の痛みの改善する整体です。
整体で痛みが軽減すれば、気持ちも少し楽になってきます。

また痛み以外の身体の症状として、自律神経が乱れることでお腹の調子が悪くなる等もあります。
これらも整体で改善可能です。

この様に、身体からアプローチすることでうつ病の改善が可能です。

催眠療法+整体で心身両面から改善

整体院のうつ病施術では身体のアプローチ。
精神科等のカウンセリングでは心のアプローチ。

どちらからのアプローチでも良いのですが、出来れば心身両面からが効果的です。

当院は、心のアプローチである催眠療法も得意としています。
うつ病でお悩みの方には、整体+催眠療法による心身両面からのアプローチが効果的。

整体だけで改善しない、カウンセリングだけで改善しなければご相談下さい。

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