「椎間板が潰れている」「背骨のスキマ狭い」とは?

腰痛で病院に行きレントゲン撮影後に

椎間板が潰れている。」
「背骨と背骨の間が狭くなっていますよ。」

こんな事言われると身体がおかしくなっていると不安になりますよね。

お医者さんもそれぐらいしか言ってくれないので情報量が少ないです。

でも、正しく理解すると安心して過剰な不安が解消されます。

今回はそこについて詳しく解説していきます

椎間板はレントゲンに写らない

椎間板 背骨

背骨は積み木が積み重なったような形で首まで続いています。
この背骨の単体を椎骨と呼びます。
「腰の椎骨」は略して「腰椎」と言います。

硬い椎骨同士が直接ぶつかると大きなダメージとなります。
そのため椎骨の間にはクッション材として椎間板があります。

椎間板は約75%が水分で軟骨に分類されます。

レントゲンでは背骨は白く写ります。
しかし軟骨は写らないため、軟骨部分は黒く見えます。
つまり椎間板は写らずスキマみたいに見えるわけなんですよね。

椎間板 背骨 潰れ

椎間板が潰れるのは正常な変化

加齢 老化

レントゲンで背骨と背骨の間が狭い理由はもうわかりますね。
写っていない背骨間の椎間盤が潰れてるって事なんですよ。

「狭い」「潰れている」と聞くと骨折?
みたいな感じで不安になりますよね。

でも、安心して下さい。
誰でも高齢になると身長が少し縮むと言いますよね。
これは椎間板が潰れたりする事が理由です。

つまり、加齢による正常な変化ですよ。

椎間板も肌と同じ

お肌

20代を過ぎると実感する外見の変化はなんですか?

肌の水分量が減り、顔の「ハリ」が無くなったり「シワ」が増えてきます。
これは加齢による正常な変化ですよね。
しないほうがおかしいです。

椎間盤全体は約75%が水分のゼリー状です。
さらに、椎間板の中身はほぼ水分。

加齢で「お肌」の水分量が減ってハリが無くなるなら…。
「お椎間板」の水分量も減ってそうですよね。

椎間板は押し潰され続けている

椎間板は肌と違い常に押し潰され続けています。
その理由は、椎間板は背骨間のクッションの役割があるからです。

ここまで聞いたら椎間板が潰れて背骨の隙間が狭くなって当然と思いますよね。

同窓会に行ったら、シワシワで老けて見えたり、顔にハリがあって若く見えたり個人差がありますよね。
椎間板も同じで潰れ具合は個人差があります。

椎間板は多数あるため、個人差でなく「個椎差?」があります。
つまり、椎間板ごとに潰れ具合の差があります。
だから、お医者さんに椎間板の中でもどこが潰れているかを言われるんです。

加齢による椎間板の潰れは正常

大事なのは「椎間板が潰れている」事が病気。
と言ってるわけではありません。

「他の椎間板と比べると少し潰れ気味ですよ。」
と、言ってるんです。

そして年齢を重ねれば
腰痛が無い人でも同じように椎間板は潰れています。
腰痛が無ければレントゲン撮らないのでわからないだけです。

年齢を重ねれば椎間板が潰れて、背骨と背骨のスキマが狭くなるのは普通なんです。

レントゲン検査は悪いトコ探し

椎間板 潰れ 背骨 スキマ 狭い

病院のレントゲン・MRI検査は悪い箇所探しをします。

骨折している?
腫瘍が写って病気?

それが無ければ次の段階。
同年代の潰れてない人との比較、あなた自身の他の椎間板と比較して悪い箇所を探します。

だいたい椎間の厚みがこれぐらいあるはず。
背骨と背骨のスキマはこれぐらいあるはず。

それと比較すると、
背骨と背骨の間のスキマが狭い。
つまり、椎間板が潰れている!
と言われるんです。

椎間板ヘルニアとの関係

椎間板ヘルニア 

「椎間板が潰れる」と「椎間板ヘルニア」の違いを説明します

「ヘルニア」とは「正常な位置から飛び出す」との意味です。

椎間板の中は髄核というゼリー状の物質が入っています。
「椎間板ヘルニア」は、椎間板が潰れてさらに髄核が外に飛び出した状態を言います。

「椎間板が潰れた」状態でも、中身が飛び出して無ければ「椎間板ヘルニア」ではありません。

似ているけど、+αがあるので少し違うんですね。

腰痛無くても85%は椎間板変性

MRI

1995年の国際腰痛学会で興味深い研究結果が発表されました。
腰痛が無い人を集めてMRI検査したら76%に椎間板ヘルニアがあった。
そして、椎間板ヘルニアを含む椎間板の変性は85%の人にあった。

椎間板の変性とは、椎間板に亀裂が入り水分が抜けて硬くなった状態です。
今回説明している、椎間板が潰れて背骨のスキマが狭い状態ですね。

検査をすれば、腰痛が無い人でも10人に8〜9人程度は椎間板に変性が見つかるという事です。

この研究結果を読むと、椎間板が潰れても安心しませんか?

過剰な不安が腰痛を作り出す

悩み 不安

椎間板の変性は10代とか20代から始まるとも言われます。
つまり、加齢で生じる正常な変化なんです。

正常な変化なのを知らないと
お医者さんから言われビックリして不安や恐怖が増してしまいます。

椎間板が潰れているから痛い!
強く思い込む事で痛みがさらに作り出されたりもします。
信じられないですか?

それなら、楽しい時は痛みを忘れていたり軽減されていた経験は無いですか?
椎間板の潰れた状態は変わらないのに、気持ちで痛みが変化していますよね。

椎間板の潰れは1つ要因でしかない

積み重ね

腰痛の原因は1つではありません。
複数の要因が積み重なって症状が出ます。

例えば、デスクワークで腰痛になる人もいます。
でも、腰痛が無い人も多いですよね。
デスクワークで腰痛になった人は他にも要因があるんです。

姿勢、運動量、筋肉量、柔軟性、睡眠、疲労、精神状態‥。
と様々な要因が積み重なって痛み等の症状となります。

椎間板の潰れも、デスクワークと同じで1つの要因にしか過ぎません。

椎間板が潰れているなら他でカバー

潰れてしまった椎間板は元には戻りません。
そこを不安に思っても仕方ありません。

そこで大事なのが、姿勢、運動量、筋肉量、柔軟性、睡眠、疲労、精神状態‥。

これらの要因を改善することが出来ますよね。
そうすれば、椎間板が潰れていても、痛み等の症状は改善可能です。

過剰な不安を持ったり諦めたりしないで改善を目指していきましょう。

腰椎椎間板ヘルニアについて詳しくはこちら

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