テニス肘の原因を筋肉・動作等からわかりやすく説明

テニス肘 外側上顆炎

テニスでバックハンドをした時に肘の外側が痛い。

これはテニス肘の特徴的な症状です。
テニス肘上腕骨外側上顆炎(がいそくじょうかえん)とも言います。
テニスプレーヤーの3〜5割が経験するとも言われたりもします。
ただ、テニスをしていなくてもテニス肘になることもあります。

今回はテニス肘の症状原因を説明していきます。

テニスをしている、していないに関わらずテニス肘の原因を理解して改善していきましょう。

(注)フォアハンド時に肘の内側が痛むのは上腕骨内側上顆炎と言います。
今回の内容とは別になります。

テニス肘で肘の外側が痛む原因

上腕骨外側上顆炎 テニス肘

テニス肘で肘の外側が痛む原因は、その部分につく筋肉炎症を起こしているからです。

肘の関節は上腕骨と前腕の尺骨からなる関節です。
上腕骨の外側には手首や指を動かす筋肉が多くついています。
筋肉が多く付く部分を上腕骨外側上顆と言います。

手首や指を使い過ぎると、筋肉が骨につく部分を引っ張る事で炎症が起きます。
テニス肘の原因は上腕骨外側上顆の炎症が慢性化していること。

上腕骨外側上顆症なので、テニス肘を上腕骨外側上顆炎とも言います。

バックハンドがテニス肘の原因

テニス肘 上腕骨外側上顆炎 バックハンド

テニス肘はバックハンドが原因な事が多いです。

肘の外側の上腕骨外側上顆に付く筋肉は手首を反らす働きがあります。
反対の手の指を上腕骨外側上顆に置いてから、手首を反らすと力が入り硬くなるのが感じられます。

テニスのバックハンドは、手首を反らして打ち返します。
そのため、上腕骨外側上顆に負担がかかりテニス肘となります。

初心者のテニス肘の原因は、バックハンドが手打ちになっているからです。
上達すれば、手だけでなく身体を使う様になり上腕骨外側上顆にかかる負担が減ります。

上達すると打球のスピードも上がり負担増が原因でテニス肘となることもあります。

下半身の使い方がテニス肘の原因

テニス肘の原因はバックハンドの手打ちと書きました。
手打ちの原因が下半身の使い方の可能性があります。

ラケットでボールを打つ動作は、上半身だけの動きと考えがちです。
しかし、上半身と下半身と連動して動きます。

例えば、足のつく位置、膝の曲げ方、股関節の使い方等です。
この下半身の使い方に問題があれば、腰を上手く回せない等の影響が上半身に出てきます。
その結果、「手打ち」となり肘に負担をかけてしまいます。

下半身が上手く使えれば肘への負担も減りテニス肘のリスクも減少します。

ラケットがテニス肘の原因

テニスラケット

テニス肘の原因はラケットにある場合も多いです。
ラケットを変えるだけで、テニス肘が改善ることがあるぐらいです。

ただし、テニス肘の原因の多くは身体の使い方(フォーム)です。
フォームは良いのにテニス肘が改善しない方はラケットも見直してみましょう。

ラケットとテニス肘の原因①グリップサイズ

グリップサイズとはラケットを持つ部分の太さです。

グリップサイズは握る動作と直結します。
強く握るには身体の構造上、手首を少し反らします。
手首を反らす動きがテニス肘で痛む上腕骨外側上顆に付く筋肉を使います。
ラケットは打つ時だけ強く握ることが重要です。

合わないグリップサイズでは、常に強く握ってしまう可能性があります。

ラケットとテニス肘の原因②重さ

テニス肘の原因にはラケットの重さも考えられます。
テニスラケットの平均は男性は300g程度、女性は280g程度です。

ラケットが重すぎると強く握ってしまう可能性が考えられます。
逆に軽過ぎるとラケットが弾かれて肘に負担がかか可能性があります。

 

テニスをしていないのにテニス肘となる原因

パソコン テニス肘 原因

テニスをしていないのにテニス肘となる場合もあります。
言葉としておかしいですが、その原因を説明していきます。

テニス肘は、上腕骨外側上顆炎とも言うと書きました。
つまり、日常生活上上腕骨外側上顆につく筋肉に負担をかけたのが原因です。

上腕骨外側上顆につく筋肉は手首を反らす働きがあります。
この手首を反らし過ぎているのが、テニスをしていないのにテニス肘となる原因です。

例えば、長時間のパソコン作業です。
気づかないですが、手首を反らしています。

手の構造上、物を握る時も手首が反ります。
手首を反った時と反対の時とで、どちらが強く握りやすいか試してみましょう。
つまり、物を握る動作が多いこともテニス肘の原因となります。

同じ目的のために、一緒に動く筋肉が共同筋です。
重いものを運ぶ時は強く握り、手首を反らす筋肉も一緒に動きます。
そのため、重量物の運搬を行うこともテニス肘の原因となります。

上腕骨外側上顆に下記の動作で痛みが出ればテニス肘の可能性があります。
・タオルを絞る
・ドアノブを回す
・蓋を開ける

手首 背屈 掌屈

テニス肘の原因となる筋肉

テニス肘 短橈側手根伸筋

テニス肘の原因となる主要な筋肉は短橈側手根伸筋です。
短橈側手根心筋の主な働きは手首を反らす動作。
短橈側手根伸筋は上腕骨外側上顆につき、使い過ぎると炎症が起き痛くなります。

テニス肘の原因となる筋肉は他にもあります。
それは、同じく痛みが出る上腕骨外側上顆に付く筋肉。
・腕橈骨筋
・長橈側手根伸筋
・総指伸筋
・小指伸筋
・尺側手根伸筋

上腕骨外側上顆 テニス肘 伸筋群 腕橈骨筋 橈側手根伸筋 指伸筋

テニス肘の検査法

テニス肘は、手首を反らす筋肉に負担がかかった時に痛みが出ます。
特に肘を伸ばして手のひらを下に向けた状態で手首を反らす

これが最も上腕骨外側上顆につく筋肉に負担がかかります。

この特徴を使うのが、テニス肘の検査です。

テニス肘検査①チェアテスト

テニス肘検査 チェアテスト

肘を伸ばし椅子を図のように上から持ちます。
そのまま椅子を持ち上げます。

この時に上腕骨外側上顆に痛みが出ればテニス肘と判断されます。

テニス肘検査②トムゼンテスト

テニス肘検査 トムゼンテスト

肘を伸ばした状態で手を握ってもらいます。
もう1人が手を上から抑えて抵抗をかけます。
抵抗に負けない様に手首を反らしてもらいます。

このときに上腕骨外側上顆に痛みが出ればテニス肘と判断されます。

テニス肘検査③中指伸展テスト

テニス肘検査 中指伸展テスト

今までのテニス肘検査は手首を反らしていましたが、中指伸展テストは名前の通り中指を反らします。
検査する筋肉は総指伸筋です。

肘と指を伸ばした状態で掌を下にします。
もう1人が中指を上から押して抵抗を加えます。
ここから指全体を反らしてもらいます。

このときに上腕骨外側上顆に痛みが出ればテニス肘と判断されます。

テニス肘の原因は一つだけでは無い

複数要因の積み重ね

テニス肘の原因となるのを多く書いてきました。
原因なのに多く?
日本語としておかしいですね。

テニス肘は一つだけの原因で痛みが出るのではありません。
複数の要因が積み重なってテニス肘となります。
テニス肘の改善には複数の要因にアプローチする事が重要です。

テニス肘の要因は身体全身にある

テニス肘の原因の筋肉と言われる短橈側手根伸筋。
短橈側手根伸筋に負担がかかっているのはなぜ?
手打ちなのかもしれません。

なぜ手打ちなのか?
腰の筋肉が硬く回転しないため手打ちになっているかも?

なぜ腰の筋肉が硬くなっているのか?
膝が悪い?
なぜ膝が悪いのか?

この様にテニス肘の原因を考えていくと面白いですね。

当院では、テニス肘でも全身を調整して複数の要因にアプローチしていきます。
それにより、肘にかかる負担が軽減されて、テニス肘が改善されていきます。
もちろん、肘も施術していきますよ。

テニス肘でお悩みの方はお任せ下さい。

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