四十肩・五十肩とは
肩が痛くて上がらなければ、四十肩・五十肩と考えてしまいます。
ここで、四十肩・五十肩とは何なのかを簡単に説明していきます。
四十肩・五十肩の正式名称は「肩関節周囲炎」と言います。
肩関節周囲炎で肩の拘縮(関節運動が制限)されたものを、五十肩と呼んでいます。
肩関節の筋肉が炎症を起こし肩の可動域が狭くなっていきます。
肩が上がらないから、四十肩・五十肩と自己判断していませんか?。
肩が上がらない症状は多数あります。
それに該当せず、原因不明な症状を、通称で四十肩・五十肩と呼んでいます。
四十肩・五十肩の原因とは
四十肩・五十肩の原因はハッキリ言うと不明です。
肩関節は骨、軟骨、靭帯、腱、などで構成されています。
肩関節の周囲組織に何らかの理由で炎症を起こす事が原因と考えられています。
この炎症を起こす場所は、
肩関節の動きを滑らかにする袋(肩峰下滑液包)、
関節を包む袋(関節包)、
肩の筋肉(回旋筋腱板)等があります。
四十肩・五十肩と間違えやすい症状
四十肩・五十肩と似た症状はたくさんあります。
下記のこれらに該当せず、肩に痛みがあり肩が動かせないものを四十肩・五十肩と呼びます。
・腱板断裂
・石灰沈着性腱板炎
・変形性肩関節症
・肩峰下滑液包炎
・上腕二頭筋長頭腱炎
・上腕二頭筋長頭腱断裂
・上腕二頭筋長頭腱脱臼
・絞扼性(こうやくせい)神経障害
・頚椎疾患
・神経原性筋萎縮症
・腫瘍性疾患
・内臓からの関連痛
四十肩・五十肩の3段階
四十肩・五十肩は症状によって3段階(急性期・慢性期・回復期)の時期があり、それぞれ特徴があります。
3段階の名称が違う場合もありますが、内容は同じです。
1.急性期
急性期では炎症を起こした腱板や肩峰下滑液包の痛みが主に見られます。
周辺組織に炎症が広がる場合もあり、肩周辺の広範囲に痛みが出ます。
肩を動かさなくても激痛(安静時痛)。
就寝時等の痛み(夜間痛)が激しいのも特徴になります。
痛みは肩だけでなく、上腕にまで広がる場合もあります。
日常生活でも服の着脱、入浴時、トイレ時などで、腕を動かした時に痛み(運動痛)が出ます。
そのため、肩関節の動きはかなり狭くなります。
2.慢性期
急性期が過ぎて慢性期になると、五十肩の安静時痛は消えていきます。
日常生活でも五十肩側の腕をかばう必要が無くなってきます。
しかし、腕を挙げると痛みを感じたりと動きの悪さは残っています。
3.回復期
五十肩の特徴の一つですが、自然に治るというのがあります。
回復期になると、運動制限も少しづつ改善されます。
痛みも軽く五十肩の自覚が無くなり、徐々に肩の動きが広がっていきます。
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