椎間板ヘルニアの種類とは?

椎間板ヘルニア

腰や足に痛みしびれがあり、病院で検査したら「腰椎椎間板ヘルニア」の診断。
または、首や手に症状があり「頚椎椎間板ヘルニア」の診断された方も同じ。

今回は椎間板ヘルニアの種類を説明していきます。
椎間板ヘルニアの種類分けは何を分類するかで分かれます。
背骨どこで起きているかで
頚椎椎間板ヘルニア・胸椎椎間板ヘルニア・腰椎椎間板ヘルニアに分かれます

紹介する椎間板ヘルニアの種類分けは
ヘルニア部分と後方の脊柱管との位置関係による分類
髄核の飛び出し方による分類

椎間板ヘルニアの種類分けが何でされているかに注目して確認して下さい。

椎間板ヘルニア以外のヘルニアの種類

鼠径ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアの種類分けの前に、「ヘルニア」について説明していきます。
ヘルニアとは、体内の臓器等が本来あるべき場所から「飛び出した」状態を言います。

飛び出したものや、飛び出した場所で名前がつきます。
ヘルニア、鼠径ヘルニア、ヘルニア等になります。

これらは、今回関係無いので説明は省きます。

覚えてもらいたいのは、ヘルニアとは椎間板ヘルニアだけを指すものでは無いことです。

椎間板ヘルニアとは中身が飛び出す

椎間板 椎骨

椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板の中身が飛び出した状態です。

上図を正常な状態の背骨です。
椎骨とは背骨で、その間に椎間板があります。
椎間板はゼリー状でクッションの役割があります。
硬い椎骨同士が直接ぶつかると傷つくため間に椎間板があります。

椎間板

椎間板を詳しく見てみましょう。

椎間板は外側の線維輪中身の髄核から出来ています。
線維輪は名前の通り何重にも輪っかになり髄核が飛び出さない様に守っています。
椎間板ヘルニアとは、髄核が線維輪を突き破って飛び出したものを言います。

椎間板ヘルニアの種類分けとしては、飛び出す方向です。
これは、ほぼ100%後方に飛び出します。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアの種類①

椎間板ヘルニアの種類 場所

椎間板ヘルニアの種類分けの一つはヘルニア部分と後方の脊柱管との位置関係による分類です。

①正中ヘルニア
正中ヘルニアは背骨に対してほぼ垂直の脊髄中央部に飛び出します。
正中ヘルニアは、脊髄や馬尾神経が圧迫されます。
脊髄圧迫の症状としては、両手両足のしびれや背筋の真ん中に痛み・しびれ・筋力低下、悪化すると歩行障害まで起こります。
馬尾神経にまで影響があると排泄障害が出る場合もあります。
専門学校時代に友人が椎間板ヘルニアで手術した話をしてくれました。
後遺症として排泄障害が出る可能性があると言われて、それまで快便だったのが便秘に悩まされる様になったと言っていました。
正中ヘルニアかまでは確認していませんが、ヘルニアが馬尾神経に当たっていたと考えられます。

②傍正中ヘルニア
傍正中ヘルニアは、正中ヘルニアよりも左右どちらかの外側に飛び出した状態です。
外側でも正中ヘルニアと同じで脊柱管内です。
傍正中ヘルニアでは圧迫された側の手足に痛み・しびれ・筋力低下が現れやすいです。

③④外側ヘルニア
髄核が脊柱管の外側に飛び出した状態です。
圧迫された側の手足に痛み・しびれ・筋力低下が現れやすいです。

以上が、椎間板ヘルニアの種類分けとしてヘルニア部分と後方の脊柱管との位置関係でした。

椎間板ヘルニアの種類②

椎間板ヘルニアの種類 髄核の飛び出し方

椎間板ヘルニアの種類分けの2つ目は、髄核の飛び出し方による分類です
髄核の飛び出し方は椎間板の圧迫や変形の強さに比例して大きくなります。

①突出型
髄核が飛び出してはいるけど、線維輪を突き破るまでには至らないタイプ。

②靭帯下突出型
髄核が線維輪を飛び出してはいるけど、後縦靭帯は突き破るまでには至らないタイプ。

③後縦靭帯脱出型
髄核が線維輪だけでなく後縦靭帯まで飛び出しているタイプ

④遊離脱出型
後縦靭帯を突き破った髄核が分離しているタイプ

椎間板内圧の変化

椎間板内圧の変化

椎間板ヘルニアは、椎間板に内圧がかかって中の髄核が飛び出します。
椎間板にかかる内圧は姿勢によって変化します。

直立姿勢腰椎にかかる内圧を100%ととして各姿勢による内圧の変化を低い順に書いてみます。

①仰向けで寝る 25%
②横向きに寝る 75%
③直立姿勢  100%
④椅子に座る 140%
⑤軽い会釈  150%
⑥座位で会釈 185%
⑦腰を曲げて荷物持つ 220%
⑧座位で腰を曲げて荷物を持つ 275%
腰を曲げて荷物を持つ 220%

意外なのは直立姿勢よりも椅子に座った方が椎間板の内圧が高くなる事ではないでしょうか。

この数値は参考程度です。
腰を曲げる姿勢が悪いことは知っているとは思いますが、数値で出されるとドキッとしますね。
なるべく椎間板に内圧がかからない姿勢を心がけましょう。

椎間板ヘルニアの症状は複数要因の積み重ね

症状は複数要因の積み重ね

椎間板ヘルニアの種類や椎間板内圧の変化を説明してきました。

ここまで書くと、椎間板ヘルニアだから痛み・しびれの症状が出ると思ってしまいます。
しかし、痛み・しびれ等の症状が無くても8割弱の人に椎間板ヘルニアが見つかったと言う研究結果も発表されています。

病院でMRI等の検査結果を見せられると、これだから痛み・しびれが出ると強く思い込んでしまいます。
思い込みの心理的ストレスで症状が治りにくいとも考えられています。

椎間板ヘルニアは、痛み・しびれ等が出る一つの要因に過ぎません。
腰から足にかけての痛み・しびれは複数の要因が積み重なっておきます。

整体では、椎間板以外の複数要因を解消していきます。
それにより、椎間板ヘルニアのままでも、痛みしびれ等の症状は改善可能です。

椎間板ヘルニアの種類のまとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。
椎間板ヘルニアの種類は理解できましたか?

ここまで読まれたあなたは椎間板ヘルニアの辛い症状で悩まれていると思います。
最後に書いた様に、椎間板ヘルニアだから症状が出ているわけではありません。

他の複数要因を解消して、椎間板ヘルニアの悩みから卒業していきましょう。
当院でもお力になれますので、ご相談くださいね。

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