足の裏が痛い症状で痛くて、症状名を調べると
「足底筋膜炎」「足底腱膜炎」
の2つが出てきます。
似たような名前だけど何が違う?
多くのサイトは違いは無く同じ。
で終わっていますが、もっと深く説明していきます。
結論は
「足底筋膜炎」と「足底腱膜炎」の違いはありません。
でも
「足底筋膜」と「足底腱膜」では少し違いがあります。
一般の方向けのわかりやすい説明から、少しずつプロ向けのマニアックな説明をしていきます。
最後まで読めば、プロ以上に足底筋膜と足底腱膜の違いをしっかり理解する事が出来ます。
足底筋膜炎と足底腱膜炎の違い無し
まず、足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いは無し。
つまり同じ意味です。
両方とも最後に「炎」が付いています。
「炎」とは「炎症」の事です。
足底筋膜に炎症が起きているのが足底筋膜炎。
足底腱膜に炎症が起きているのが足底腱膜炎。
それなら、足底筋膜と足底腱膜も同じでしょ?
と思われたかもしれませんが、少しだけ違います。
足底筋膜と足底腱膜の違い
足底筋膜と足底腱膜の違いは
医学書院出版「運動器疾患のなぜ?がわかる臨床解剖学」
足底腱膜炎の内容を参考にしています。
詳しく知りたい方は、購入してみて下さい。
最初は一般の人向けに簡単に説明していきます。
少しずつプロ向けに深く違いを説明していきます。
足底筋膜と足底腱膜の違いは幅
足底筋膜と足底腱膜の違いの、下手な手書き図ですが…。
まずは一般の人向けに簡単な説明です。
足を前から見た断面図です。
親、人…は足趾の骨。
青線が一般的に言う足底筋膜です。
そのオレンジ部分が足底腱膜。
足底筋膜のうち、親指と小指を除いた部分が足底腱膜です。
なぜ、親指と小指部分を除くか?
これからはプロ向けに少しずつマニアックになります。
一般の方は興味があれば、お付き合い下さい。
足底筋膜と足アーチ
小さな足底が地面に接して僕たちの体重を支えてくれています。
体重を支えるために足にはアーチ構造の「土踏まず」があります。
アーチ構造を保つために足には多数の筋肉や腱があります。
筋膜とはこの各筋肉を覆う膜の事です。
足底にある各筋肉の筋膜をまとめて足底筋膜。
足背にある各筋肉の筋膜をまとめて足背筋膜。
足の筋肉は外側から内側に向かって何層にもなっています。
外側の筋肉をアウターマッスル、内側の筋肉をインナーマッスルとも呼びます。
そのため足底筋膜も深さによって違います。
足底筋膜も外側の足底筋膜浅葉と内側の足底筋膜深葉があります。
一般的な足底筋膜とは、足底筋膜浅葉です。
足底筋膜をもう少し詳しく説明
足底筋膜浅葉のうち、母趾外転筋と小趾外転筋を覆う筋膜は比較的薄い構造です。
足底の筋肉は伸ばす筋肉と曲げる筋肉があり、境目部分を筋間中隔と言います。
イメージで言うとみかんの果肉が筋肉。
果肉を包んでいる皮が筋膜。
間の白い部分が筋間中隔。
母趾外転筋と短趾屈筋の間が内側筋間中隔。
小趾外転筋と短趾屈筋の間が外測筋間中隔。
手書き図の親指と小指の骨周りの色が違いますよね。
その境目が筋間中隔です。
足底腱膜とは
母趾外転筋と小趾外転筋の筋膜は比較的薄いと先述しました。
それに対して、内・外側筋間中隔の間にある足底筋膜は強い縦走繊維で出来ています。
薄い筋膜と違いがあります。
この強い縦走繊維が足底腱膜。
つまり、足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いは
足底筋膜浅葉から、母趾外転筋と小趾外転筋部分を除いたのが足底腱膜です。
足底腱膜は踵骨部分で約2mm、中足骨頭近くで約1mmの厚さになります。
足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いが無い理由
踵が主に痛くなる足底腱膜炎・足底筋膜炎。
ここまで読んでいただければ足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いがない理由はわかりましたか?
痛みが出る部分は、足底筋膜のうち足底腱膜部分です。
母趾外転筋・小趾外転筋部分が痛むのは足底筋膜炎・足底腱膜炎とは言いません。
この理由から、足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いはなく同じなのです。
足底筋膜炎・足底腱膜炎でお悩みの方へ
足底筋膜炎・足底腱膜炎になると日常生活に支障をきたします。
僕はランニングが趣味で毎月200km程度走っています。
それが月300kmを超える事もありました。
走り過ぎた結果、足底筋膜炎・足底腱膜炎となりました。
その時に、歩き方、靴の選び方、セルフケア方法など色々と実践しました。
その結果、今もしっかり走れています。
実践経験も踏まえて、足底筋膜炎・足底腱膜炎の早期改善を目指していきましょう。
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